この記事は赤ちゃんが「高口蓋(こうこうがい)」の症状にかかったときの対処法について、実体験を交えながら紹介しています。
高口蓋とは、上あごの内側のくぼみが深くなる状態のことで、これによりミルクが上手に飲めなくなる場合があります。この記事は生後2か月で発症した我が家の娘がどのようにして克服できたかを、時系列でまとめています。
もしミルクを飲む量が少ない!と感じたママパパさんは高口蓋かもしれません。この記事が参考になれば幸いです。
赤ちゃんの「ミルクの飲む量が少ない」と不安に感じているパパママさんはいませんか?
我が家の娘もそうでした。
粉ミルク缶に書かれているミルク摂取量によると、2~3か月の赤ちゃんが飲む量は1回につき160ミリ。1日で800ミリ飲む計算です。
それに対して娘は、1日で400ミリ未満と半分以下の量…。
何かの病気なんじゃないか、成長が遅れたらどうしよう、と不安でいっぱい。
そして病院の先生から告げられたのは、
「高口蓋(こうこうがい)ですね」
という聞きなれない言葉でした。
でも「成長につれて解消されていくので安心してください」と、前向きな言葉をいただきました。
現在娘(1歳)が1回に飲むミルク量は平均並に回復。元気に成長しています。
「どうしてミルクを飲んでくれないんだろう」と不安なパパママさんがいたら、ひょっとすると「高口蓋」が原因なのかもしれません。
この記事は、
- 高口蓋(こうこうがい)とは何か?
- 高口蓋だとミルクが飲めない理由
- 高口蓋を克服するには
…について、我が家の体験談を交えて紹介します。
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「ミルクをしっかり飲んでくれない!」という場合の対処法をまとめました。
この記事の目次
高口蓋(こうこうがい)ってどんな症状?
ミルクを飲む量が少なかった娘。
それに気がついたのが生後2か月を過ぎたころでした。
もともと低体重児で産まれたので、平均よりもサイズは小さめですが、見た目は健康そのもので特に異常なし。
でもミルクを飲ませようとすると、スローペースでなかなか完食してくれない…。
原因が分からず手詰まりになり、病院で診てもらったところ、初めて「高口蓋」の言葉を知ったのです。
高口蓋とは、上あごの内側のくぼみが深くなる状態のことを指します。
赤ちゃんはミルク(母乳)を飲むとき、舌と上あごのくぼみで乳首を挟んで、ミルクをしぼり出します。
でもこのくぼみが深いと、乳首が挟めず、うまく飲むことができません。
また、その状態で乳首を吸っていると、空気ばかりが口に入ってしまうので、ミルクを出してしまいます。
高口蓋は、赤ちゃんにとって珍しくはない症状の1つのようです。娘の場合「平均よりも少しくぼみが深く、上手に飲めないのかも」(病院の先生)と説明を受けました。
高口蓋でもミルクが飲める補助アイテム
先生からは「成長の過程でくぼみは浅くなっていくと思います。しばらくは様子を見てください。ミルクを飲ませる時は、専用の乳首を使いましょう」とアドバイスをいただきました。
帰り道のドラッグストアで、病院がすすめる乳首(ニプル)を買いました。
ピジョンの「哺乳器 口唇口蓋裂児用」です。
これは、口唇口蓋裂の症状をもつ赤ちゃんのために開発されたもので、ミルクを飲みやすくするためのアイテムです。
口唇口蓋裂については以下で詳しく紹介されています。
胎生期の組織欠損または癒合不全により、先天的に口唇(くちびる)、口蓋(くちの中の天井)、上顎(はぐき)に裂を認める病態です。口唇裂のみ、口蓋裂のみ、唇顎裂(口唇裂と顎裂)など、多様な病型があります。日本では500人に1人程度の頻度で生まれるとされています。
症状としては、口唇裂では多くの場合、顔面の変形は口唇にとどまらず外鼻(はな)にも及び、整容性(見た目)の問題のほか、摂食、言語の問題が生じます。口蓋裂では、食事や言葉が鼻から漏れることにより、摂食、言語の問題が生じます。また中耳炎になりやすい、中顔面の発育が抑制されうる、といった問題が生じます。顎裂では、はぐきの裂部に歯が生えないことによる、歯並びの問題が生じます。
「哺乳器 口唇口蓋裂児用」でミルクが飲める理由
この商品は、フード・キャップ・中ブタ・逆流防止弁(2個入り)・乳首(スモールサイズ、レギュラーサイズ)・哺乳びん(プラスチック製)がセットになっています。
乳首はシリコンゴムで、従来品よりも少し大きめに作られています。
口唇または口蓋裂の赤ちゃんがミルクを飲むとき、空気漏れやミルク漏れを防止するため、乳首の先端部が大きくなっているのです(レギュラーサイズの乳首の場合)。
この切れ込みは通気弁。この弁により、吸い込んで乳首がつぶれたまま元に戻らなくなる、という状態を防ぎます。
また先端部のスリーカットが大きく作られているので、飲む力が弱くてもミルクがスムーズに出るようになっています。
もしミルクの量が出すぎるなら、もう1個のスモールサイズの乳首を使ってみましょう。
「哺乳器 口唇口蓋裂児用」でミルクを飲ませる手順
下準備として、それぞれのパーツをセットします。
- キャップに乳首を取りつける
- 逆流防止弁のピジョンマークがある面を、乳首の吸い穴の方に向けて装着する
ミルクが哺乳びんに戻るのを防いでくれる効果があります。
逆流防止弁は少し硬いので、水で濡らすと取り付けやすくなります。
これで完了。早速赤ちゃんに授乳してみます。飲ませ方は、
- 通気弁のある側が上になるように哺乳びんを持つ
- 赤ちゃんが乳首の下側を押しつぶしてミルクを飲むように促す
逆流防止弁を乳首の中にセットすると、舌で乳首を押しつぶすだけで飲めるので楽ちんです。
従来の哺乳びんに比べて、ボトルの上部が柔らかく作られています。この部分を押し込むことでミルク量の調整ができます。
くしゃってつぶれます。この柔らかさがポイント。
吸う力が弱いと、乳首の内部にミルクが溜まりにくいので、哺乳びんのボトルを軽く押して、乳首の内部がミルクで満たされるように調整しました。
まとめ。高口蓋と補助アイテムをおさらい
高口蓋とは、上あごの内側のくぼみが深くなる状態のこと。
- 赤ちゃんは高口蓋になりやすい傾向にあります
- くぼみが深いと、舌と上あごで乳首が挟みづらくなり、上手に飲めなくなります
高口蓋の症状を助けるアイテムとして、ピジョンの「哺乳器 口唇口蓋裂児用」がおすすめです。
通常よりも乳首(ニプル)の先端部が大きく、飲むときの空気漏れやミルク漏れを防いでくれます。飲む力が弱くてもミルクがスムーズに出るようになるので、飲み疲れの心配もありません。
我が家の娘は生後2か月過ぎのころ、1日で飲む量は少ないときで360ミリリットルでした。でも、このピジョンの乳首を使ってからは、目標としていた1日500ミリリットルを突破。中には600ミリリットルを超える日もあり、効果てきめんでした。
もしあなたのお子さんが「平均値よりもミルクを飲む量が少ないな」と思ったら、もしかすると高口蓋が原因かもしれません。
そのときは補助アイテムをうまく活用してください。この記事が解決のヒントになれば幸いです。